News Release

料理中の視点映像から自動学習し、いつ何から何へ視線が動くかを精度よく予測

Peer-Reviewed Publication

Institute of Industrial Science, The University of Tokyo

東京大学 生産技術研究所 ソシオグローバル情報工学研究センターの佐藤 洋一 教授らの研究グループは、頭部装着型カメラにより記録された「一人称視点映像」から、人の視線の動きをこれまでにない精度で予測する手法を開発しました。

人の詳細な行動の理解には、人がいつ何に注意を向けているのかを知ることが重要です。映像から人の視線がどう動くかを予測できれば、視線計測デバイスなどの特殊な装置を用いることなく人が何をどう見ているのかを知ることが可能となります。一方、人の視線の動きはその人物が行っている作業に強く依存することが知られていましたが、既存の一人称視点映像からの視線予測手法では、この作業依存性が考慮されていませんでした。

本研究では、例えば人がキッチンで料理をする中で、どのタイミングでどのような物からどのような物へ視線を動かすのかを、その作業中に記録した一人称視点映像と視線データから事前に学習することにより、新たな映像から、これまでにない精度で視線移動を予測することに成功しました。

本技術は、ものづくりの現場における技能の伝承や、自閉症スペクトラム障害の早期スクリーニング、自動車運転時の運転手の視認行動分析など、広く人の行動のセンシングと解析に関わるさまざまな分野での活用が期待されます。

この内容を取りまとめた論文は2018年9月10日(月)~13日(木)にドイツのミュンヘンで開催されるEuropean Conference on Computer Vision (ECCV 2018)において口頭発表論文として発表されます。

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