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海洋細菌は有望な抗真菌薬を生み出す

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Fan Zhangらによれば、ホヤの中に住む細菌から抽出した分子は、Candida aurisなどの多剤耐性菌類病原体に対しても、強力な抗真菌薬として作用する。Zhangらは、さまざまな海洋動物から分離した細菌の慎重なゲノム・代謝・抗菌スクリーニングを行った後、turbinmicinと名付けたこの分子を発見した。世界で毎年ほぼ200万人が真菌感染症によって死亡しており、第一選択薬に対する耐性が増えているため、新しい抗真菌薬は緊急に必要とされている。例えば多剤耐性Candida aurisは、米国疾病予防管理センターにより、世界的に病院で広がっている新しい致命的な真菌類の脅威として指定されている。Zhangらは今回、主要なクラスの抗真菌薬に耐性を示すCandida aurisや Aspergillus fumigatusを含む、研究室サンプルおよび感染したマウスのさまざまな群のヒト菌類病原体真菌に対し、turbinmicinが強力な抗真菌活性を有することを明らかにした。Zhangらは、マウスにおいて治療用量のturbinmicinの忍容性が良好であることを指摘している。Turbinmicinは、細胞内で物資を輸送する主要なプロセスである小胞輸送を遮断することにより、真菌特異的な経路を介して作用すると考えられている。関連したPerspectiveでLeah Cowenは、この研究は、新しい抗真菌薬を開発する研究者が「数百万年の進化により調整された化学的多様性を利用した方法を含む」独創的な方法を求めなければならない例を示していると述べている。

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