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汚染されやすい米国海岸地域のホットスポット

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

米国の海岸地域の5分の1では海底からの湧き水で海水の質が損なわれる可能性があることが新しい研究により報告された。淡水が海へと流入する経路として目に見える明白な例は川であるが、それよりはるかに見えにくい水の流入が地下で起こっている。海底地下水湧出(SGD)とは陸から海へと地下水が流出することである。湧き水にはイオンや溶解化学物質が含まれている場合もあり、SGDの空間分布は海岸部の水質に影響する。世界人口の大半は海岸の水資源の近くに住み、それに依存しているため、淡水のSGDから「隠れた」汚染を受けやすい海岸部の水を特定することは重要である。しかし淡水のSGDはあらゆる地域に拡散している上に多様で、それゆえにそういった評価には多額の費用がかかり、困難でもある。Audrey Sawyerらは米国のSGDについて理解を深めるために大陸規模の水路測量学および天候のデータセットを分析した。また、その分析結果の正当性を実証するために、太平洋、メキシコ湾、大西洋の沿岸部で18の観測地点についても評価した。その結果、明白なホットスポットつまり涵養地域が判明した。全淡水SGDの半量が海岸地域のそれらわずか14%に集中していた。研究報告によると、淡水SGD率は太平洋岸北西部の方がかなり高いという。これはおそらく、傾斜の急な土地であることが原因だと考えられる。米国の総人口の3%がSGDの涵養地帯に住んでいる。淡水SGDが平均を超え、土地利用も進んでいる地域が特に地下からの湧き水に起因する汚染を受けやすく、こういった地域は海岸地域の12%を占め、最も汚染されやすいのはミシシッピからフロリダ・パンハンドルのメキシコ湾岸北部、大西洋岸北部、太平洋岸北西部だとSawyerらは述べている。

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