News Release

微細加工された弾性ダイヤモンドによる物質の電子的特性向上

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

ダイヤモンドベースの電子素子および光電子素子獲得における主要な障害を克服することで、弾性があり伸縮可能なマイクロメートルサイズのダイヤモンドの新たな加工方法が示された。弾性のあるダイヤモンドは、半導体技術や量子情報技術を含む先端的電子機器への通じる道を開くことができる可能性がある。自然界で最も硬い物質であることに加えて、ダイヤモンドは極めて高い熱伝導性及び電気伝導性の両方を備えており、非常に優れた電子的特性及びフォトニック特性を有している。ダイヤモンドベースの電子装置は、熱をより迅速に散逸して、冷却の必要性を抑えるだけでなく、他の大半の物質よりも遥かに効率的に高電圧を扱うことができる。ダイヤモンドの硬い結晶構造のため、電子素子におけるダイヤモンドの実用的な利用は限定された試みのみであった。ダイヤモンドにその電子的特性を変化させる大きな歪を加えるのは、これらの障害を克服することができるかもしれないという一つの方法である。しかしながら、素子用途に必要な歪をダイヤモンド全体にわたって正確に制御することは未だに十分には達成されていない。今回、Chaoqun Dangらは、ダイヤモンドを加工して、均一な弾性歪を出現させるアプローチを紹介している。Dangらは、一連の実験において、いかにして微細加工された、マイクロメートルサイズで単結晶のダイヤモンドの板を、室温でいくつかの異なる結晶学的方向に10%以上弾性的に伸ばすことができるかを示した。実験後、これらの板は元の長さ及び形状に戻ることができた。さらに、今回の著者らは、この高度に制御可能な弾性によって、禁制帯幅を約2電子ボルト狭めることを含め、ダイヤモンドの電子的特性を根本的に変化させることができることを示した。

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