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拡張可能な多層メタ素材で昼間の受動的な放射冷却を実現する

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

今回研究者らが発表した拡張可能な新しいメタ素材は、合成マイクロファイバーが編み込まれており、昼間の放射冷却機能をもつ丈夫な布地を実現できる。急速に地球温暖化が進むなか、着用者を受動的に冷却してくれる革新的な布地に対する需要が高まっている。放射冷却機能をもつ各種の布地は、皮膚と環境の間で熱を移動しやすくしたものであり、個人の熱管理方法として期待されている。しかし、こうした素材の多くは耐久性に欠けるか、あるいは広範な用途に必要とされる規模で製造するのが難しい。今回、Shaoning Zengらは、ポリテトラフルオロエチレン層でラミネートされた酸化チタン/ポリ乳酸合成物から成る多層メタ素材を発表した。この組み合わせにより、非常に受動的な放射冷却機能および優れた機械的性質(耐久性、耐水性、通気性など)をもつ布地が可能になる。著者らによると、この素材は大気の窓における高い放射率(94.5%)と、太陽スペクトルにおける高い反射率(92.4%)を実現できるという。そのうえ、この素材は拡張可能な工業生産ラインでコスト効率よく容易に製造できる。この素材の実用性を実証するために、Zengらは一連の試験を行った。その1つでは、このメタ素材で人体を覆うと、市販の綿素材で覆った場合より約4.8℃受動的に冷却されたという。

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