News Release

クレーター形成の真相を探る

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Getting to Bottom of Crater Formation

image: Recovered core from the Chicxulub impact crater. view more 

Credit: @ECORD_IODP

チクシュルーブ・クレーターで得られた新しいサンプルから、このクレーターが崩壊して複雑クレーターになった様子が明らかになった。この種の構造を最もうまく説明している有名な説が2つあるが、この結果はその1つを裏付けるものであり、またクレーターに関連する深部地下過程の理解を深めるものでもある。中型および大型のクレーターは中央丘をもつことが多く、中央丘は「ピークリング(クレーターのくぼみの内側に、岩丘が不連続な環状に並んだもの)」へと変化する場合もある。ほとんどのピークリングが地球外の天体(月や金星など)にあるので、その構造を詳細に分析するのは難しい。地球上でピークリングをもつクレーターのうち最も保存状態がよいのは、メキシコのユカタン半島にある直径約200キロメートルの盆地、チクシュルーブ・クレーターである。今回、Joanna Morganはピークリングの形成について理解を深めるべく、地球物理データと、数値シミュレーションと、2016年春の掘削探査中にチクシュルーブ・クレーターの海底下およそ500~1300メートルから得られたコアサンプルとを使用した。その結果は、中央丘が崩壊して環状の丘を形成するという動的崩壊モデルと一致した。彼らの分析によって、丘の中央が隆起したときに丘の最上部が溶け、物質が飛び散って環状の丘になった、というもう一つの仮説は除外された。Penny BartonによるPerspectiveでは、これらの研究結果をさらに詳細に掘り下げている。

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