image: Researchers at The University of Tokyo and Yokohama City University create elastic fluorescent crystals that reversibly change color when bent or deformed. This work may lead to the development of durable mechanical sensors that require little or no external power. view more
Credit: Institute of Industrial Science, The University of Tokyo
東京大学 生産技術研究所の務台俊樹助教、北條博彦准教授、横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科の高見澤聡教授、佐々木俊之助教らは、超弾性に基づいて可逆的な発光クロミズムを示す有機結晶を見出しました。メカノクロミック発光を示す結晶は、圧力や擦りなどの機械的刺激を容易に検出可能なことから、各種スマート材料の開発を指向した研究が、近年、注目を集めています。これらの多くは機械的刺激に対して一方向かつ全体的に発光色が変化し、初期状態に戻すには別の刺激（加熱や再結晶など）が必要です。それに対し本研究で見出された化合物7Clの結晶は、結晶に与える負荷を変えることで可逆的かつ連続的な結晶--結晶相転移を起こして発光色を変えて初期状態に戻すことができ、さらに、２つの発光の割合を任意に制御可能という従来の材料にはない高い新規性を有します。本研究で報告した「超弾性発光クロミズム」は、これまでのメカノクロミック発光の概念を大きく拡張するもので、分子情報に基づく機械的センシングを実現する可能性を持っていると考えられます。
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本成果は、2020年4月14日に「Nature Communications」オンライン版に掲載されました。
Journal
Nature Communications