image: Maize diversity from the Native Seeds/SEARCH collection. This material relates to a paper that appeared in the Aug. 4, 2017, issue of Science, published by AAAS. The paper, by K. Swarts at Cornell University in Ithaca, N.Y., and colleagues was titled, "Genomic estimation of complex traits reveals ancient maize adaptation to temperate North America." view more
Credit: Native Seeds/SEARCH
古代のトウモロコシのゲノム解析により、米国の温帯の高地全体でのトウモロコシの偶発的な農業利用が、開花時期の早い変種が普及したためであると考えられることを示唆するエビデンスが明らかになった。トウモロコシは約4,000年前にメキシコを介して現代の米国に初めて導入された。米国南部の低地の人々は、急速にトウモロコシ農業に携わるようになったが、さらに2000年経つと、トウモロコシは高地で広く育てられるようになった。Kelly Swartsらは、高い標高の厳しい条件での生育に適したトウモロコシの特定の変種が生き延びたことにより、この後期の選択が生じたのではないかと考えた。Swartsらは古代トウモロコシサンプルのゲノムを15種類再構築して解析し、現代の2,500を超える株の世界的コレクションと比較した。現代の株の遺伝情報と比較することで、古代トウモロコシの開花時期を予測することができ、さまざまな場所における表現型の歴史的な広がりを追跡できた。高地の変種は、開花時期がわずかに早かったことが明らかになった。これは、北方の場所の農民には有用で魅力的である。この望ましい表現型は、おそらく現代のメキシコから来たのではなく、高い標高に住む農民によって数千年の間に選択されたと考えられる、と著者らは報告している。
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