News Release

筋肉の振動が義手の制御を改善する

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Paul Marascoらの新しい研究によると、義手の制御に使用される筋肉を振動させる、自動ブレイン・コンピュータ・インタフェースで、3名の被切断者が義手の動作をよりよく制御できるようになった。この筋肉の振動は、被切断者に架空の「運動感覚」を起こさせた。すなわち被切断者は、手が一連の複雑な握る動作を行っているときに、手の空間配置と動きをよりよく感じることができた。運動感覚は、被切断者が義手を制御する方法および動作のミスを是正する方法を改善できるため、この動作の認識は今後の人工装具の開発に重要であるとMarascoらは述べている。またMarascoらは、運動感覚によって、被切断者に、自分の動作を制御しているという感覚(QOLと人工装具の受け入れを改善する感覚)を再獲得させられることも指摘している。Marascoらは、腕の筋肉の振動と仮想手のさまざまな握り方を組み合わせて、握り方を見て視覚的フィードバックを受けない場合でも、被切断者が数分間でフィードバックを取り入れて握るスキルを改善できたことを明らかにした。重要なことに、運動感覚と視覚的フィードバックを組み合わせると、使用者に、ロボットハンドの動きに関して大きな自己主体感(sense of agency)を与えることができた。この結果はいつの日か、運動感覚、皮膚、運動器を組み合わせる技術への道を拓き、複雑な人工の手の動作をより自然に知覚させることができるかもしれない。

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