image: Picture (L-R) of University of Toronto researchers Ryan Fobel, Alphonsus Ng, Julian Lamanna, Aimee Summers from the Center for Disease Control and Prevention, and bus driver from the International Rescue Committee, at the beginning of a day of field work in Kakuma refugee camp, Kenya.. This material relates to a paper that appeared in the 25 April, issue of Science Translational Medicine, published by AAAS. The paper, by A.H.C. Ng at University of Toronto in Toronto, ON, Canada; and colleagues was titled, " A digital microfluidic system for serological immunoassays in remote settings." view more
Credit: Christian Fobel, University of Toronto
ヒトの血液検体に含まれるはしかと風疹に対する抗体の有無をわずか35分間で検査できる小型の携帯型デバイスが開発された。この新しい技術では、ワクチンで予防できるこのような疾患（VPD、発展途上国では依然として主要な健康上の問題である）に罹りやすいかどうかを、現地で評価できる。毎年、はしかによって推定134,000人が死亡し、風疹によって推定100,000人の子が聴覚消失などの先天異常を持って生まれている。さらに、難民などの移動集団は、栄養不良、ヘルスケアの不足、低いワクチン接種率などにより、特にVPDに罹りやすい。保健当局は、血清検査（血液検体中のVPDに対する抗体の有無を調べる検査）により、集団の大流行のリスクを判断し、免疫化プログラムの進捗状況を評価できる。しかし、既存の検査では、中央検査室、低温貯蔵、輸送などの社会基盤を利用する必要があり、最も必要とされている遠隔地での実施が困難になっている。この障害を克服するため、Alphonsus Ngらは、多数の血液検体のはしかと風疹に対する抗体を迅速に検査できる技術であるMeasles-Rubella Box（MR Box）を開発した。これは、血液検体を別々の液滴にする、廉価な、インクジェット印刷されたデジタルミクロ流体カートリッジを利用している。Ngらは、ケニアの難民キャンプの144名の小児と介護者から血液検体を採取してこのデバイスを現地でテストし、結果を標準的な検査と比較した。MR Boxの精度は検査室で行う血清検査とまだ互角ではなかったが、Ngらは、携帯型の低コスト分析を必要とする、さまざまな世界的な保健的利用に有用なツールとなり得ると述べている。
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Journal
Science Translational Medicine