日本国内で新型コロナウイルスの感染者が確認されてから1年以上が経過し、多くの人が生活様式の変更を余儀なくされています。これは、妊婦や不妊治療を受けている患者も同様ですが、妊婦・不妊治療患者の新型コロナウイルス感染に関わる心理学的な研究は十分に行われてきませんでした。
北海道教育大学釧路校 浅井継悟 准教授、東北大学大学院教育学研究科 若島 孔文 教授を中心とする研究グループは、妊婦・不妊治療患者を対象にした新型コロナウイルスに対する不安についてのアンケート調査を行いました。本研究では当研究グループが翻訳した、新型コロナウイルス恐怖尺度(Fear of COVID-19 Scale)を使用し、妊婦・不妊治療患者の新型コロナウイルス感染不安を測定しました。305名の妊婦・不妊治療患者のデータを分析した結果、妊婦、不妊治療患者共に新型コロナウイルスへの不安は高いものの、妊婦においてその傾向がより顕著でした。妊婦に関してより詳細な分析を行った結果、買いだめ行動、自身の健康をモニタリングすること、最も重視する情報源の3つが、COVID-19への不安と関連していることが明らかになりました。
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この研究成果は、2021年2月にJournal of Affective Disorders Reportsに掲載されました。
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Journal of Affective Disorders Reports