News Release

「姿勢細胞」が脳内で3D体位をコードする

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

新しい研究で、マウスで新たに発見された頭頂皮質のニューロンが、体の姿勢と空間認識をコードしていることが明らかになった。この知見は、「姿勢細胞」が、3D空間で体の位置を理解するために必要なさまざまな感覚情報を脳が解釈する方法の基礎となることを示唆している。あらゆる環境で進路を決定し生存するため、動物の脳は、さまざまな感覚入力から情報を受け取って処理し、世界に関する学習した知識と統合して、筋肉に出力命令を送り、それに応じて絶えず体位をアップデートせねばならない。この情報の多くは非常に空間的(私たちの手が目と世界の物体に対してどこにあるか、そして手を動かして物体をつかむために必要な方向と距離)であるが、脳には、基準系や座標系の単一の空間的枠組みはない。その代わりに、座標系の間でこの情報を解釈せねばならない。しかし。これを可能にしている神経シグナルはほとんどわかっていない。主に単一の束縛された体の部分や課題の動きに基づいた過去の研究では、後頭頂皮質(PPC)が前頭運動皮質(M2)(随意運動に関与する脳領域)と関連して働き、体の空間配置の認識に重要な役割を果たしていることが示された。げっ歯類ではPPC細胞は2Dで単純な動作挙動をコードしていることが示されており、著者によれば、これらの脳の部分が自由な動きにおいてどのように神経的に姿勢を示しているのかはほとんどわかっていない。これに対処するため、Bartul Mimicaらは、PPCおよびM2の単一のニューロンに位置がどのようにして示されるのかを記録しながら、自由に歩き回るラットの姿勢を3Dで追跡した。Mimicaらは、PPCおよびM2の半数以上のニューロンが頭部、頸部、背中の特定の姿勢に関与していることを明らかにした。また、Mimicaらは、これらの2つの脳領域のニューロンの活動を解読することで高い信頼性で姿勢を予測できることを明らかにした。関連したPerspectiveで、Guifen Chenが、マウスげっ歯類の歩行運動に関する過去の研究を否定するこれらの知見によって生じた新たな疑問を紹介する。「Mimicaらが新たに発見したPPC-M2ネットワークの姿勢細胞と、げっ歯類と霊長類のPPCに関する過去の研究とを一致させるには、そしてこれらの細胞がPPCの複雑な認知機能をどのように支持しているかを明らかにするためには、今後の実験が必要である。」とChenは述べている。

###


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.