News Release

すばる望遠鏡、130 億光年かなたの宇宙に銀河団を発見

Peer-Reviewed Publication

National Institutes of Natural Sciences

The Most Distant Protocluster Discovered by the Subaru Telescope

image: The blue shading shows the calculated extent of the protocluster, and the bluer color indicates higher density of galaxies in the protocluster. The red objects in zoom-in figures are the 12 galaxies found in it. This figure shows a square field-of-view 24 arcminutes along each side (corresponding to 198 million light-years along each side at a distance of 13.0 billion light-years). Each zoom-in figure is 16 arcseconds along each side (corresponding to 2.2 million light-years). view more 

Credit: NAOJ/Harikane et al.

すばる望遠鏡、ケック望遠鏡、およびジェミニ北望遠鏡を使った観測により、地球から 130 億光年かなたの宇宙に 12 個の銀河からなる「原始銀河団」が発見されました。これは現在知られている中で最も遠い原始銀河団となります。

現在の宇宙には、1000 個程度の銀河が集まった「銀河団」が存在しています。銀河団は宇宙で最も質量の大きな天体であり、銀河団同士がお互いに結びつき合ってさらに大きな構造 (宇宙の大規模構造) を作っています。138 億年の長い宇宙の歴史の中でどのように銀河団ができていったのかは天文学における重要な問題です。  

国立天文台の播金優一さん(日本学術振興会特別研究員)を中心とする国際研究チームは、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSC(Hyper Suprime-Cam、ハイパー・シュプリーム・カム)を使い、初期宇宙に存在する形成途中の銀河団「原始銀河団」の探査を行いました。その結果、くじら座の方角に原始銀河団の候補「z66OD」を発見しました。ケック望遠鏡およびジェミニ北望遠鏡による分光観測により、z66ODに含まれる12個の銀河がいずれも同じ約130億光年の距離にあることを突き止めました。また、これらの銀河の中では、驚くほど激しく星が生まれていたこともわかりました。

 この原始銀河団の中には、過去にすばる望遠鏡が発見した巨大ガス雲天体ヒミコが位置しています。しかしヒミコは、原始銀河団の中心ではなく、中心から5000万光年も離れた位置にいたのです。どうしてヒミコが中心にいないのかはまだわかっていませんが、これは銀河団と巨大銀河の関係を理解する上で重要な手がかりになるでしょう。

今回の発見は、以前すばる望遠鏡が見つけた最遠方の原始銀河団の記録等を塗りかえて、現在知られている中で最も遠い原始銀河団の発見となりました。宇宙年齢が8億年の時代(現在の宇宙年齢の6%以下の時代)の初期宇宙に、活発に星を作りながら成長する原始銀河団が存在したことを示す、重要な成果です。

この研究成果は、米国の天体物理学専門誌『アストロフィジカル・ジャーナル』に2019年9月30日付で掲載される予定です。

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