image: Eating foods that contain trans fats can lead to higher rates of cardiovascular and neurodegenerative diseases. Now, scientists have a better understanding of the process behind trans fats' negative impact on our health. view more
Credit: Tohoku University
東北大学大学院薬学研究科の平田祐介助教、松沢厚教授らの研究グループは、動脈硬化症や生活習慣病などの様々な疾患のリスクファクターとされているトランス脂肪酸が、紫外線や薬剤(抗がん剤など)によって引き起こされるDNA損傷時に、自発的な細胞死(アポトーシス)を促進する作用を有することを見出し、その仕組みを解明しました。
詳細な解析から、トランス脂肪酸は、DNA損傷時のストレス応答性MAPキナーゼであるJNKの活性化およびミトコンドリアにおける活性酸素産生を協調的に増強することで、細胞死の誘導を促進することが明らかになりました。
DNA損傷に伴って誘導される細胞死は、動脈硬化症をはじめとした様々な疾患の病態悪化に寄与していることから、本研究で明らかにしたトランス脂肪酸による細胞死促進作用とその分子機構は、関連疾患の発症機序の解明や、新規予防・治療戦略の開発に繋がる基礎的知見として、重要な位置付けとなる研究成果です。
本研究の成果は、2月17日午前10時(英国標準時間)に英国科学雑誌Scientific Reportsに掲載されました。
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Journal
Scientific Reports