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晩年の高齢者への医療費は無駄ではないことが予測モデルで判明

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

新しい研究によると、晩年の高齢者への米国の医療費は無駄ではない上に、死亡リスクの高いその時期の高齢者への支出はそのうちのわずか一部だという。この研究結果は、米国では巨額の医療費が死の確実な人に対して無駄使いされているという一般的な見方とは相反している。Liran Einavらによると、この解釈は誰がいつ死ぬかの暗黙の推測に左右されるが、死は概して思いがけないもので、予測不可能と評されることが多いという。Einavらは、メディケアでの詳細な給付請求と機械学習技術を活用して年間死亡リスクの予測モデルを構築し、それを使ってこの見解の再評価を行い、最終的には死ぬ人のみならず死ぬと予想される人に対しても費用がどう分配されているかを分析した。その結果、米国では最期の一年という高齢者に対する支出が多い一方で、死亡リスクが50%以上のそういった高齢者に対する支出が全支出額に占める割合はほんのわずかで、5%にも満たず、そのうち約半数の人(45%)はその一年を生き延びている。加えて、死亡する人と快復する人の両者を含み、病人に対する支出はさらに多いという事実を考慮すると、死亡した人への支出の30~50%は除外できる。Einavらの研究結果により、いわゆる「晩年」の高齢者に対する支出について解釈が改められたとともに、そこに集中することは無駄な出費ではないことも確認された。むしろ、重症患者の生存率とそのQOLに対する具体的な介入や治療の効果を確認すべく、医療費の集中先は変わるべきである。

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