News Release

一時的な経済援助でホームレスがシェルターに入る可能性が76%低下する

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

新しい研究によると、シカゴにおいて、ホームレス防止センターに電話をして一時的な経済支援を受けられることを知った人は電話をしても支援を受けられなかった人に比べてシェルターに入る可能性が76%低かった。この研究は、ホームレスに陥るという状況に直面している人々のための一時的な経済支援プログラムには顕著な効果があることを示している。米国だけでも毎年200万人を超える人々が路上生活を経験している。この問題を解決するための取り組みには従来から緊急シェルターつまり暫定的な住宅サービスがあったが、もっと最近では政策立案者らが一時的な経済支援という形のホームレス防止にも重点的に取り組んでいる。一時的な経済支援プログラムの普及にもかかわらず、実際にそれによってどの程度ホームレスが防止できているかについてはほぼ実証がない。William Evans、James Sullivan、Melanie Wallskogは今回、これらのプログラムの効果を詳しく調査するために、2010~2012年にホームレスに陥りそうな状態でホームレス防止のためのコールセンターであるHomelessness Prevention Call Center(HPCC)に電話をしたシカゴ在住者約4,500名のその後を調査した。HPCCはシカゴにある中央処理センターで、電話をかけてきた人が支援を受ける資格があるかどうかを審査し、その資格があると判断された人を地域の資金提供機関とつないでいる。予想されるとおり、こういった機関による経済支援の提供はその時々で予想できないほどに変化する。Evans、Sullivan、Wallskogは今回、資金提供があるときに電話をした家族とないときに電話をした家族を比較し、最終的に収入が中央値未満の前者のグループの家族は電話から6ヶ月以内にホームレスシェルターに入る可能性が76%低かったことを発見した。Evans、Sullivan、Wallskogによると、経済支援によるホームレス防止にかかる一人当たりの費用は約10,300ドルであるが、これは支援が最も効果的な人たちに支援対象を絞った場合の費用より少ない(HPCCに電話をしても経済支援を紹介されなかった多数の人々は、家の立ち退きを迫られている場合でさえホームレスに陥らない方法を見つけたという)。特に経済支援が有効と考えられるのは独身成人、男性、30歳未満、冬に電話した人である。

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