News Release

精密ワクチンのために機能的な抗体をデザインする新しい方法

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

de novoタンパク質をデザインするための「TopoBuilder」と呼ばれる新しい方法では、ワクチンで使用したときに、RSウイルスなどの最も手に負えないいくつかのウイルス病原体の弱点を標的とした抗体反応を惹起できる複雑な抗原を開発できる。マウスおよび非ヒト霊長類モデルを用いてこの方法をテストした研究によれば、この基盤はワクチン開発における長年にわたる障害を克服するうえで有望である。de novoタンパク質デザインでは、新規タンパク質を多数作出できるが、この方法で作られたほとんどのタンパク質には生物学的機能がない。コンピュータを用いた現在の方法は、多くのウイルス病原体の複雑な構造のエピトープを真似るために必要なタンパク質の骨組を作出できない。これに対処するため、Fabian Sesterhennらは、Topobuilderと呼ばれる、既知の多数の中和エピトープにみられる構造的複雑さに合ったde novo免疫原を設計するための、コンピュータを利用した新しいタンパク質デザイン法を開発した。この方法では、重要な免疫原エピトープをde novo骨格タンパク質に埋め込む。Topobuilderの能力を実証するため、Sesterhennらは、標的とするRSウイルスへの中和抗体反応を誘導するようにデザインした、エピトープに焦点を合わせた免疫原を3つ作成した。マウスと非ヒト霊長類モデルを用いたワクチン接種試験で、この免疫原の混合物は、標的とするウイルスの中和エピトープに対して強力な免疫反応を成功裏に惹起した。さらにこの結果は、新しい3つの免疫原によって、RSウイルスに対する既存の抗体反応が、規定したエピトープ標的に対しても行われるようになり、過去のワクチンの有効性が増大することを示している。

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