今回のLetterではJohn Holdren率いる西側諸国の科学者5人が、西側諸国がウクライナの科学者を支援することを歓迎する一方で、アメリカの政策立案者と科学界・技術界にロシア政府の行動を理由に全てのロシア人科学者を排除しないよう強く求めている。「ロシアの科学者との交流を全て停止すると、西側諸国と世界の様々な利益や価値観、たとえば世界的な科学技術課題における躍進、国境を越えた非イデオロギー的な交流網の維持、イデオロギーのステレオタイプ化と無差別迫害への反対などが大きく後退するだろう」と彼らは書いている。ロシアに制裁を加える・ロシアの動きを阻止するといった策を検討する中で、西側諸国と世界の利益と価値観に対して不本意な悪影響を及ぼさない事に期待できる効果を重視し、ロシアの科学者と学術機関を偏りなく評価することをこのLetterの著者らは提唱している。
Journal
Science
Article Title
Let's not abandon Russian scientists
Article Publication Date
24-Mar-2022