News Release

オープンリサーチコモンズの創設が遅れているアメリカ

Reports and Proceedings

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

多くの国が近い将来に向けて科学的競争力を向上する態勢を整え、研究のデータや資源をよりオープンにアクセスしやすくする策を実施している中で、アメリカは後れを取っているとPhilp Bourneらは述べている。Policy Forumのこの著者らによると、策の実施が遅れているがために、研究におけるアメリカの競争力とリーダーシップは低下しつつあり、アメリカの貢献による恩恵を受けられる世界の科学も制限されているという。世界的研究は多くの面で急速に変化して、よりオープンでアクセスしやすく、COVID-19の解明のような迅速な対応が必要な調査を助けるようになってきている。さらに、研究 ―― とりわけ、気候変動のような複雑な世界的課題を取り扱うもの ―― は大規模な国際努力によって行われることも増えている。それがきっかけで、世界の研究資源とデータの公的・民間部門全体での共有を促進する一元管理されたオープンリサーチコモンズ(ORC)を創設しようと、協調的な取り組みがなされるようになった。Bourneらによると、こういった協調的構想が世界で進む中、アメリカではリーダーシップ・重点的な取り組み・調整の不足が原因でORCの創設が進んでいないという。Bourneらは、主要な研究資金提供機関や政府の指導者を含む全てのアメリカの研究関係者が一丸となって、国・州・地域の資源を網羅する、よりシームレスに接続されたアクセスしやすい研究基盤の構築に取り組むことを提案している。「それによって初めて、世界的な問題を解決するための生産性とイノベーションを最大限に引き出す機会が得られる。他の国や地域はこれらと同じ策を講じている。アメリカも本気で取り組む時に来ている」とBourneらは書いている。


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