初期衝突侵食によって変化した地球の組成

Paul Frossardらによる新たな研究によると、地球元素のバルク組成は地球の初期構成要素の組成の違いによっては完全に説明ができないという。一方で、彼らは、宇宙の衝突が地球の地殻を侵食し、惑星が崩壊するにつれて、地球の組成が変化したと示唆している。Zoë Malka Leinhardが関連するPerspectiveにおいて指摘するとおり、太陽系外地球型惑星がそれらの誕生の際にどのように変化を受けた可能性があるかがこれらの研究者らによる発見から示される。コンドライトと呼ばれる石質隕石は太陽系の最初期の構成要素である。それらの元素組成は地球のものと類似しているが、これらの隕石と比較すると、地球上では同位体ネオジウム142が豊富にあることを含め、幾つかの興味深い相違点がある。Frossardらは、一連の非炭素質コンドライトおよび炭素質コンドライトを分析して、このような違いが存在し得る理由を決定した。これらの物質が元々の宇宙塵の雲のどの部分に由来しているかに起因して、惑星構成物質に放射性同位体の変動があり得るという事実を考慮した後、地球の特異な元素組成に至る最も可能性の高い経路は地球構成要素の地殻を浸食した衝突であると結論付けている。