大規模なマウス試験で、寿命に対する性別および年齢依存的な遺伝的影響が明らかに

健康的な加齢に関する多施設複数年プロジェクトの遺伝的に多様な3,000匹以上のマウスを対象とした新たな試験で、Maroun Bou Sleimanらは、寿命と相関する遺伝子座を複数同定し、DNAバリアントが寿命にどのように影響しうるのかを新たに垣間見せた。Bou Sleimanらは、さまざまな遺伝子の寿命への寄与が雄と雌で異なること、そして一部の遺伝子はマウス（特に雄マウス）が特定の年齢に達するまで寿命に影響を及ぼさないことを明らかにした。これらの遺伝子座の一部は、ヒトや線虫の寿命とも相関しており、進化的に保存されていることが示唆された。Bou Sleimanらは、長寿遺伝子座と体重・成長に関連する遺伝子座が幾分重複していることを明らかにし、長寿が複数の形質間の複雑な相互作用の結果である可能性が高いことを確認した。また、ヒトと同様に、マウスの生後早期の栄養摂取が寿命にも大きな影響を及ぼしたことも指摘した。関連するPerspectiveで、João Pedro de Magalhãesが、マウス研究集団の不均一な構成が、長寿におけるこれらの性別特異的な影響を明らかにする上で重要であったと述べ、「長寿やその他の複雑な疾患と形質が多様な集団を研究する必要性」を強調している。