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マウスでは、摂食を概日時計と同期させると、熱産生が亢進して肥満が軽減される

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

概日サイクルの活動期に摂食するマウスは、熱産生の亢進により多くのカロリーを燃焼させ、肥満の発生を抑えていることが報告された。この知見は、時間制限摂食の利益の基礎となる機構と、概日リズム撹乱が代謝疾患にどのように関与するのかを説明するのに役立つ。これまでの研究で、摂食のタイミングを活動と睡眠の概日サイクルに合わせることが、肥満やその他の代謝疾患の発症に関与する可能性が示されているが、その機序は不明である。Chelsea Heplerらは、詳細を明らかにするために、高脂肪食(HFD)を与えたマウスに対する時間制限摂食(TRF)の効果を評価した。Heplerらは一連の実験により、概日サイクルの活動期(マウスは夜行性であるため夜間)にマウスにHFDを与えた場合、脂肪細胞の熱産生を介してより多くのカロリーが燃焼し、それによって食事誘発性肥満が予防されることを明らかにした。これらの知見は、この熱産生亢進が脂肪細胞の概日時計と無益クレアチン回路に依存することを示している。脂肪細胞のクレアチニンレベルが低下したマウスモデルでは、摂食を活動期に同期させたときに熱産生を促進できず、同期させない摂食と同様の体重増加がみられた。「ヒトにおけるTRFは、副作用がほとんどない、体重を減少させ代謝面の健康を改善させるための有望なアプローチであると考えられる」と、関連するPerspectiveでDamien LagardeとLawrence Kazakは述べている。「このHeplerらの研究は、TRFの利益の基礎となる機構に関するわれわれの知識を拡張している。」


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