News Release

鳥に極めて近縁の恐竜がどのように進化して巨大化および小型化したのか

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

鳥でない獣脚類の恐竜(体の大きさは様々である恐竜クレード)の化石を分析したところ、体の大きさが多様に進化したことに関する事実として予想に反した結果が得られた。「(このような)系統発生の枠組みにおいてかつては定量・分析されていたが、我々は、多様な大きさに進化するという戦略が他の複数のクレードでも認められることになると予測している」と、この研究の著者らは述べている。進化の歴史を見渡すと、多くの分類群が非常に大きな体へと、また非常に小さな体へと進化しており、極めて近縁の種であっても体の大きさには大きな違いがみられることがある。こうした巨大化と小型化への進化の基礎にある主要なメカニズムは、発達時における成長の期間よりも成長の速さの変化であると、広く考えられている。しかし、このような仮定にもかかわらず、成長の速さとその期間の進化について、多くの種にわたって比較系統学の枠組みで追究した研究はほとんどない。この理由は、部分的には、こうした問題について評価を行えるだけの多様な体の大きさがみられるクレードで、生息期間が長く、豊富なサンプルが得られるものがほとんどないことによる。Michael D’Emicらは大規模な比較系統学的分析を行い、小さな体(長さ5 m未満)から大きな体(長さ12 m超)にわたる大きさを含んだクレードである鳥でない獣脚類の恐竜について、体の大きさの進化の基礎にある発達戦略を調べた。著者らは鳥でない42種から得られた化石測定(1年間に沈着した皮質骨の成長線など)を用いて、体の大きさと成長の速度に関する包括的な組織学的データセットを構築した。この結果から、予想に反して、成長の速さの変化と成長の期間の変化は、鳥でない獣脚類の恐竜の多様な体の大きさへの進化において、ほぼ同等の役割を担っていたことが示されている。


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