News Release

エチオピアの畜牛を対象とした研究によりBCG結核ワクチンの保護効果が定量化される

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

カルメット・ゲラン菌(BCG)ワクチンは、ウシ結核(bTB)の伝播を抑制し、畜牛に対する定期的なワクチン接種はエチオピアの酪農部門においてウシ結核を実質的になくすうえで有用と考えられたと、Abebe Fromsaらの新しい研究が報告している。このワクチンは、ウシ結核から家畜を護るために用いられてきたが、これまでその効果が定量化されたことはなかった。ワクチン接種は、先進国で家畜に対して行われている摘発淘汰(Test and Slaughter)法が経済的に実施困難である低~中所得国では、ウシ結核を制御するための手段として有望視される。Fromsaらが畜牛の群れに行った自然伝播の実験では、ワクチンを接種したウシと接種していないウシの間において、1年間の疾患曝露期間にわたりウシ結核の伝播率を直接測定することができた。この結果から、同ワクチンは、ウシを直接ウシ結核の感染から護るよりも、ワクチン接種を受けたウシからの伝播を減らす上で効果的であることが示唆される。全体的にこれらの結果から、BCGワクチン接種は疾患伝播を89%減らせる可能性が示唆される。この研究者らによるさらなるモデル化により、同ワクチンの持続的な接種によりエチオピアの酪農部門の畜牛において、2~3年でウシ結核を制御しうることが示されている。「我々の研究は、これまで考えられていたよりも、この部門におけるBCGワクチンの有効性は高く、またリスクは低いことを示唆しており、また依然としてbTBが流行している地域におけるbTB制御の加速化を目的とした、BCGワクチン接種に基づくアプローチが有益である可能性を示すエビデンスに、欠けていたピースを提供している」と、研究者らは記している。Anita L Michelは、関連するPerspectiveで今回の結果について論じている。


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