伴星との相互作用によって、晩年の星から噴き出る恒星風が形付けられ、これらの恒星風によって作り出された惑星状星雲に見られる複雑な形状のまぶしい配列の生み出されることが新たな研究によって発見された。大質量星が死ぬ時、明るい超新星として爆発するが、小中質量星（太陽の質量の8倍未満）は膨張して、漸近巨星分枝（AGB）星としても知られているが、冷たくて、非常に明るい赤色巨星という種類に進化する。この短い最終段階において、この年老いた星の燃料が少なくなるにつれて、その大気の外層が恒星風として宇宙空間に散逸し、この星に残された質量の多くがはぎ取られる。最終的にはこの物質からいわゆる惑星状星雲（死にゆく星から放出された電離気体から成る膨張する雲）が形成され、その露出した星の核によって赤く輝く。環および渦巻きを含め、惑星状星雲（PNe）は広範囲にわたる複雑な形状および構造を示す。伴星との相互作用が考えられるメカニズムとして示唆されてきたが、恒星風が球対称な星によって、その様な様々な範囲にわたる非対称形状がどのようにして作り出されるかについては未解明のままであった。Leen Decinらはアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計を使用して、14個のAGB星の恒星風を観測した。いずれも球対称性を有しておらず、代わりに、個々の恒星風はPNeに見られるのと類似した形態の明瞭で複雑な幾何形状を有していることを発見した。DecinらはAGB恒星風の形状によって結果としてPNe の構造が作られると推測し、死につつある星の恒星風と相互作用する伴星または巨大惑星の影響によって両方を説明することができることを立証している。
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