News Release

クリーンなエネルギー源の探索における新たな「一捻り」

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

A New Twist Toward Practical Energy Harvesting

video: Demonstration of how a twistron harvester could be used as a strain sensor. This type of sensor could be used for things such as monitoring breathing, if sewn into a shirt for example. This material relates to a paper that appeared in the Aug. 25, 2017, issue of Science, published by AAAS. The paper, by S.H. Kim at Hanyang University in Seoul, South Korea, and colleagues was titled, "Harvesting electrical energy from carbon nanotube yarn twist." view more 

Credit: S.H. Kim <i>et al., Science</i> (2017)

研究者らは、捻る動きや伸びる動きからエネルギーをハーベストできる、カーボンナノチューブ製の一種の「糸」を開発した。このような方法は、モーションセンサーの開発や、エネルギー源から、とりわけ海洋波からエネルギーを得るために有用となる可能性がある。機械的エネルギーを電気に変換することは、自家動力式デバイスの開発や、自然のエネルギー源の利用にとって魅力的な方法である。しかし、伸びる動きや捩る動きのエネルギーを利用する取り組みは、これまでは非常に少ない電流による回路に限られていた。今回Shi Hyeong Kimらは、物質に捩りを若干加えることで、大きな効果が得られることを発見した。著者らは多層カーボンナノチューブから成るシートに高強度の糸を織り込んだものを作製し、このシートを単に少しだけ捩るのではなく、らせん状のコイルになるまで強く捩ってみた。このようにしてできたコイルについて、跳ねるような動きをエネルギーに変換する能力を調べたところ、単に捩っただけでコイルを成していない物質よりも、はるかに変換効率が高いことが分かった。コイルを成している糸の捩りを少しだけ戻してみても、コイルの形状が失われることはなく、それどころかコイルの直径が増加し、伝導能力が高まった。著者らは、コイルを成したナノチューブを組み合わせた電池によりエナジーハーベスティングデバイスを作製し、これを「ツイストロン・ハーベスター(twistron harvester)」と名づけた。韓国の海岸沖で、このツイストロンについて海洋波からエネルギーをハーベストする能力を確かめたところ、10センチの長さのデバイスにより46 mVの電圧と、平均して1.79 mWの出力を得ることができた。また著者らはこのデバイスを、例えばシャツに織り込んで呼吸に伴う動きをモニターするなど、モーションセンサーとしても利用できる方法を示している。

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