News Release

性特異的なカナリアの羽色を決定する単純な分子メカニズム

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

鳥の雄と雌は多くの場合、極めて異なった羽色を有しており、これはパートナーを選ぶための性選択の結果と考えられている。一部のカナリアでは、このような羽色の違いは驚くほど単純な分子メカニズムによっていることが、Malgorzata Gazdaらの新たな研究で示されている。この結果は、鳥における性特異的な羽色の遺伝的メカニズムについて知られていることに新たな所見を加えるものであり、また二色性を示すなどの性選択を受けた形質が経時的にどのように進化してきたかの研究を助ける可能性がある。著者らは、二色を呈するショウジョウヒワと、雄と雌で同様の羽色をもつ通常のカナリアを交配したモザイクカナリアにおいて何が生じるかを調べた。注意深い遺伝的交配や遺伝子マッピングその他の技術を用いて、Gazdaらはモザイクカナリアの二色性は、羽毛においてカロチノイド色素の分解における重要な段階促進する遺伝子BCO2と関連していることが分かった(カロチノイドは、多くの鳥で赤色、橙色および黄色を生み出す)。著者らは、色彩の少ない雌鳥では、BCO2の発現が亢進していてカロチノイド色素の分解が促進されていることを見出した。関連するPerspectiveでNancy Chenは、ヨーロッパセリンやメキシコマシコなど、他の鳥の二色性におけるBCO2の様々な役割に関する著者らの結果について論じている。

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