News Release

正確な結核検出のための尿検査をついに開発

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

HIV陰性患者の尿検体で活動性感染を正確に検出できる非侵襲的な結核(TB)検査が、ようやく開発された。この技術には、緊急に必要とされている、スクリーニング・伝播制御・治療管理に対する幅広い意義があるとのことである。結核は、最も頻度の高い細菌感染症の1つであり、2014年の症例数は960万件、死亡数は150万人と報告されている。TBの尿検査(特別な訓練が不要で検体を非侵襲的に採取できるため、リソースの少ない状況では理想的)を開発するこれまでの試みでは、免疫抑制により体内のウイルス濃度が顕著に上昇していると考えられる、HIV陽性患者の感染しか検出できなかった。Luisa Parisらは、尿中のLAMと呼ばれる少量の糖(結核菌の外層の一部を構成する)の捕捉を試み、37種類の化合物のスクリーニングを行って、小さなハイドロゲルメッシュに埋め込んでナノケージと呼ばれる構造を作らせた、RB221と呼ばれる銅錯体染料に焦点を当てた。RB221ナノケージは尿中のLAMを捕捉し、検出結果を妨害しうる干渉物質を検体から排除して、検出感度を100~1,000倍上昇させた。この新しい検査は、治療を受けていないペルー人のHIV陰性結核患者48例の感染を、95%を超える感度で検出した。さらに、尿中のLAM濃度の上昇は、細菌量の増加およびより重度の疾患(体重減少または咳嗽で評価)と相関していた。Parisらは、ESAT6やCFP10と呼ばれる非常に量の少ない分子を含む、他の感染症の特徴を捕捉し検出するためのナノケージも作成した。Parisらによれば、次の段階は、治療前後の患者の尿中LAMを比較し、治療によって生じうる変化を評価することである。

###


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.