News Release

報酬が魅力的であるほど大きな努力が必要であることを幼児は分かっている

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Infants Understand that More Desirable Rewards Require More Effort (1 of 2)

video: In experiment 3 by Liu et al., the animated character was separated from each of the two targets by a horizontal gap in the supporting surface. This material relates to a paper that appeared in the 24 November 2017 issue of Science, published by AAAS. The paper, by S. Liu at Harvard University in Cambridge, Mass., and colleagues was titled, "Ten-month-old infants infer the value of goals from the costs of actions." view more 

Credit: S. Liu <i>et al., Science</i> (2017)

他の目標には目もくれず、ひとつの目標を達成しようと一層の努力している人を見ると、幼児はさらなる努力が必要な目標にはより大きな価値があると見なすことが新しい研究によって示された。これまでの研究から、幼児が物の価値の違いを認識する仕組みの解明には手掛かりが得られていた。たとえば、人が常に他の物ではなく特定の物を選択すると、幼児は選択された物の方が価値は高いと考える。しかし幼児が代償と報酬という概念を幼児期初期に統合できるかどうかはまだ確認されていない。Shari Liuらは今回、10ヶ月の幼児人にアニメを見せた。アニメの中では登場人物が目標を達成するために様々なレベルの代償に直面する。たとえば、報酬を得るために低い壁やかなり高い壁を飛び越えなければならないなどである。報酬を得る「代償」が大きすぎた場合には、その登場人物は報酬を得るための努力を拒む。さらにLiuらは同様の実験を2つ行った。登場人物は報酬を得るために斜面を登る、もしくは溝を飛び越えなければならない。実験の結果、問題なのは速さや高さではなく、実際は報酬を得るために行った努力であることを幼児は認識していたことを確認した。登場人物が他の目標はお構いなしにひとつの目標を目指して、さらに高い障害物を越えたり、さらに急な斜面を登ったり、さらに幅の広い溝を飛び越えたりしていたにもかかわらず、幼児がより長く見ていたのは登場人物が魅力に乏しい方の報酬を取ったシナリオであった。このことは、幼児がその選択に驚いたことを示している。以上のことから幼児は得るための代償が大きい報酬の方が価値は高いと認めることができると考えられる。

###


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.