News Release

燃料組成の改善による爆発性の減少

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Energy Content of Diesel and Jet-A Fuel

image: This is an illustration of the energy content of diesel and Jet-A fuel by comparing these fuels to the number of sticks of dynamite that would have similar energy content (2 megaJoules per stick of dynamite). view more 

Credit: [Credit: Julia Kornfield]

このニュースリリースには、英語で提供されています。

燃料の霧化およびその結果である爆発性を減少することができる非常に長い高分子鎖から成る新材料が開発されたことで、間もなく、爆発性燃料の危険性が減少するかもしれない。このような高分子によって、燃料の取扱いがはるかに安全になり、衝突によって引き起こされる傷害および破損が減少する可能性がある。超長鎖の高分子(ultralong polymers)によって燃料の爆発性が劇的に減少する可能性のあることがよく知られているものの、爆発性以外の燃料の特性を損ねないような超長鎖を製造することは非常に困難であった。高分子は、剪断流の中に置かれた場合、その長さが増加すると、主鎖に沿ってより大きな応力または張力を受ける。そのため共有結合が壊され、この「剪断劣化( shear degradation)」によって、高分子鎖は短くなり、結果として、その有用な効果が失われてしまう。しかしながら、高分子自体が長いと、燃料取扱系統およびエンジンを詰まらせることもある。長い高分子が壊れても再会合する( reassemble)というのは、自身と結合して環状鎖が形成されることを除いて、解決策としては魅力的である。Ming-Hsin Weiらは、現状の知見に基づき、環状鎖の形成を避けるとともに、再会合する(self-assemble)のに適したレベルの終端強度(end strength)を達成するために必要な高分子鎖の理想的な長さおよび強度を計算した。次に、この研究チームは、通常の水素結合より概ね3倍強い電荷補助水素結合に着目し、電荷補助水素結合を2つの異なる高分子の終端に設けて、十分な結合強度でより長い高分子鎖に互いに結合されるようにした。その結果、流れによって切断されて分解されるが、霧化を防ぐのに必要な超長鎖に再会合する高分子が得られた。試験では、繰り返し燃料ポンプを通過した後でも、これら超長鎖の高分子によって、霧化および爆発性が大幅に減少する結果が得られた。さらに、現行のエンジンで使用することができ、エンジン効率が低下しなかった。これらの結果から、より安全な燃料の輸送および使用に繫がる可能性のある重要な成果が示された。Michael JaffeおよびSahitya AllamによるPerspectiveでは、この新たな燃料添加物の重要性について詳細な考察が行われている。

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Article #11: "Megasupramolecules for safer, cleaner fuel by end association of long telechelic polymers," by M.-H. Wei; B. Li; R.L.A. David; J.A. Kornfield at California Institute of Technology in Pasadena, CA; S.C. Jones; V. Sarohia at Jet Propulsion Laboratory in Pasadena, CA; J.A. Schmitigal at U.S. Army RDECOM TARDEC in Warren, MI.


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