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分子工学による水性レドックスフローバッテリーの開発促進

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

安全なグリッドスケール蓄電池を作り出す基となる、水性レドックスフローバッテリーの可能性の向上に寄与するために、研究者らはこの種類のバッテリー用のエネルギー貯蔵機能のための新しいクラスの分子を開発した。「我々は物質の分子工学により加速されたレドックス反応を追求、活用する能力を実証した。それでなければフローバッテリーには不向きであったであろう。」とこれらの研究者らは述べている。過去10年間においてレドックスフローバッテリーが急速に開発されており、大規模なグリッドスケール蓄電池に適している。しかしながら、これらのバッテリー向けエネルギー貯蔵物質として機能するような適切なレドックス分子は現状、限定的である。フローバッテリー用途向けにそのような分子を開発することが、「水性有機レドックスフローバッテリーによるエネルギー貯蔵の可能性を完全に高めるために、早急に必要とされている」とBo Hu及びT. Leo Liuは関連するPerspectiveで述べている。フルオレノン(FL)分子を使用して最近の研究は行われているが、現在までのところ、FL分子の性能は耐久性のあるエネルギー貯蔵に適していなかった。Ruozhu Fengらは、分子工学を使用して、9フルオレンを有機レドックスフローバッテリーの基礎に変更しこのペースを速めた。Fengらはレドックスフローバッテリーに種々の分子を適用しており、その反応には水性電解液における可逆的なケトンの水素結合や脱水素化が関係している。室温において、研究者らが用いた方法では、良好な化学特性とともに、たとえ4ヵ月を超えて充放電が繰り返された時でも、高いエネルギー効率が得られた。実際の用途により適した昇温状態での反応がみられた。「Fengらの研究によって、安定した有機陽極液の選択肢が広がり、この研究は、分子工学を合理的に使用して、耐久性のある電解質材料を開発することの好例である」とHuおよびLiuは述べている。

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