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とても小さい星を周回する巨大な太陽系外惑星、これは惑星形成理論に対する挑戦

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

ありそうもない場所、すなはち、小型の赤色矮星の軌道で木星型系外惑星を発見したと天文学者らは新たな研究において報告している。この新たに発見された巨大ガス系外惑星は、GJ 3512bという名称であり、木星のほぼ半分の大きさであるが、主星が太陽の大きさの10分の1にすぎないちっぽけな大きさであることを考慮すると、この太陽系外惑星は非常に大きい。「新たに発見された太陽系外惑星はそれ自体がもはや特に注目に値するものではないが、現行の惑星形成理論に対する挑戦であり、天文学者たちの議論が活発になる」とGreg Laughlinは関連するPerspective に書いている。最も小さくて最も冷たい星の種類の中で、M型赤色矮星は天の川銀河において間違いなく最も一般的な種類の星である。しかしながら、M型赤色矮星が遍く存在しているにもかかわらず、発見された4000個近くの太陽系外惑星の約10%だけがこれらの低質量星を周回している。このようにまれであることは、これらの小さな星から出る微弱光で太陽系外惑星を発見することの困難さに起因している可能性があるが、惑星サーベイおよび標準惑星形成モデルからは、木星型の巨大ガス系外惑星は赤色矮星系においてむしろまれな存在であり、どのようにしてそのような巨大惑星が低質量星の周りで形成されるのかは不明なままである。Juan Carlos Moralesらは、近傍の赤色矮星(GJ 3512)について光学観測および 近赤外領域におけるドップラー法(視線速度法)観測を使用し、この巨大ガス系外惑星およびその周期204日のGJ 3512周りの離心軌道を思いがけず発見した。Moralesらによると、GJ 3512bの広がった軌道から、この太陽系外惑星系には他に複数の惑星が存在することが示唆されている。今回の論文の著者らは、この新たなデータを使用して、惑星形成に関して広く認められたコア集積モデルではこの太陽系外惑星系の特質を説明することができず、場合によっては代替となる円盤不安定理論が以前に考えられていたよりも妥当であり得ることを示した。

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