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オバマ政権とトランプ政権とで正反対の環境影響評価の結果が出た

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American Association for the Advancement of Science (AAAS)

オバマ政権とトランプ政権とで水質浄化法(CWA)に関する環境影響評価に非常に大きな相違があることを重要な例として取り上げることで、今回のPolicy Forumの著者らは、政府による規制案の費用便益分析に体系的なプロトコルが必要であると強調している。この例は、米国連邦最高裁判所(SCOTUS)で10月11日に予定されている審理においてCWAが焦点になることを考えると、特に時宜を得たものといえる。2015年、オバマ大統領がCWAの適用範囲を拡張したことで、水路が高いレベルで保護されるようになり、以前は保護の対象外だった湿地帯などの地域も含まれるようになった。この決定は米国の環境保護庁と陸軍工兵隊が行った規制影響分析(RIA)に基づいたものだった。しかし、トランプ大統領の命令により2017年に2回目のRIAが行われたところ、ほぼ正反対の結果が出た。Kevin Boyleらによると、2017年に行われたRIAの「湿地帯」の利益評価には、誤った記述が含まれているうえに、費用と利益の区分が完全に省かれているという。しかも、2017年のRIAには2000年より前の研究は除外されているが、現在の経済学における最善の方法を示すには、そうした研究が現在の基準を満たしていない理由について正当な論考が必要なのに、2017年のRIAはそれも行っていない。著者らによると、CWAのもとで行われる事業のなかでも特に農業、道路建設、道路整備は、10月11日にSCOTUSが下す判決の影響を受けるので、標準的なプロトコルを適時に実施することが肝要だという。今回のPolicy Forumで注目した大きな相違は、政府機関が信用できる科学に基づいて規制の経済分析を行う必要性を強調するものであり、こうした対策が人間の健康や環境に関してより良い意思決定をすることにつながる、と著者らは述べている。

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