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すべてフラビウイルス科:ジカの近縁ウイルスには出生異常を引き起こす可能性

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

ジカウイルスの近縁ウイルスが発達中のマウス胎仔に障害を引き起こす可能性があり、またヒトの母体および胎児の組織で複製できることが、研究者らにより報告された。これらの所見から、西半球で循環している新興ウイルスが出生異常を引き起こす可能性が示唆される。ジカウイルスが最初に同定されてのは70年以上前のことであるが、このウイルスに先天異常(小頭症を含む)を引き起こす作用があることが認識されたのは、南米で150万人もが感染した2015年の大流行の時であった。フラビウイルス科に属する他の昆虫媒介性病原体には同様の障害を引き起こす可能性があるのではないかと推測したDerek Plattらは、ウエストナイルウイルス(WNV)、ポワッサンウイルス(POWV)、チクングニアウイルス(CHIKV)およびマヤロウイルスについて、免疫系の正常な妊娠マウスの胎盤および胎仔に感染できるかどうかを検討した。これら4種のウイルスは全て胎盤を通過して胎仔脳で複製されたが、WNVとPOWVのみが発達中の胎仔に致死的な障害をもたらした。WNV(蚊が媒介するウイルスで、これまでに米国本土全域で発見されている)は発達中の胎仔で神経前駆細胞の死滅をもたらしたが、この現象はCHIKVでは観察されなかった。ジカウイルスと同様に、WNVとPOWV(ダニが媒介するウイルスで、五大湖地域での報告が最も多い)は、妊娠第二期の健康な妊婦由来の母体と胎児の両方の組織サンプル内で複製された。これらの所見に基づいて著者らは、フラビウイルスによる感染は、現在認識されている以上に妊娠合併症を引き起こす頻度が高い可能性があると推測している。

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