News Release

遺伝子配列の正確なアセンブリの精度が100%に近づく

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

研究者らは、最初から遺伝子配列をアセンブリする技術に大幅な改善を行い、ヒトゲノムを正しい順番にアセンブリするうえで99%以上の精度を達成した。同様にこの研究者らは、改良した技術を、疾患を拡散する2種の蚊に応用して、これら2種の祖先に関する重要な知見をもたらした。この進歩は、多くの生物のゲノム解析を促進することになるであろう。今日配列決定が行われているほとんどのゲノムは、DNAの短いビットの配列を生成して、コンピュータ計算によりジグソーパズルのピースのように組み合わせることで配列が決定される。Hi-Cは、こうした断片的な配列を組み合わせるための配列ベースの方法で、染色体内のscaffoldに沿って遺伝子配列の順番と方向を決定する。しかし、遺伝物質は染色体内で極めて緻密かつ強固なコイル状を成しているため、ゲノムをアセンブリしようとする時に容易にエラーが起こり得る。今回Olga Dudchenkoらは、scaffoldの位置づけが不正確であったことを示唆する、長い間隔のscaffoldにおいて接触パターンが突然変わる位置を明らかにすることを目的とした技術を開発した。また著者らは、遺伝子配列の位置、順番、方向をより良く決定するための新しいアルゴリズムを開発した。著者らはこの修正Hi-C技術を用いてヒトゲノムのアセンブリを行い、遺伝子配列の99%が標準参照ヒトゲノムと一致すること、また93%のscaffoldについて方向が正しかったことを見出した。次いで著者らはこの技術を用いて、疾患を拡散する2種の蚊、すなわちジカウイルスの媒介昆虫であるネッタイシマカ(Aedes aegypti)と、ウエストナイルウイルスの媒介昆虫であるネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)のゲノムアセンブリを行った。これらのデータにより、両種の共通の祖先に関して光が当てられることとなり、将来的に研究者らがこれらの媒介動物を制御する方法を解明する助けとなるかもしれない。

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