image: The team developed a custom NMR sensor that consists of 180 individual magnets and a radiofrequency (RF) coil. The sensor can take the same quantitative measurements as an MRI scanner at a fraction of the time and cost. This material relates to a paper that appeared in the Jul. 24, 2019, issue of Science Translational Medicine, published by AAAS. The paper, by L.A. Colucci at Harvard-MIT Division of Health Sciences and Technology (HST) in Cambridge, MA; and colleagues was titled, "Fluid assessment in dialysis patients by point-of-care magnetic relaxometry." view more
Credit: Lina A. Colucci, Andrew J. Hall
Lina Colucciらは、末期腎不全の患者7人の脚において45秒たらずで体液の体液貯留を正確に検出できるポータブル機器を作製した。この機器は、より大型のMRI機器と同じ技術を用いているが、短い時間と少ない費用で測定が可能であるため、体液貯留の患者において合併症の予防に役立つことが示唆される。体液貯留を呈する患者の治療には微妙なバランスを取る必要があり、体液の除去量が少ないと高血圧や心不全のリスクが生じ、除去量が多いと筋痙攣や低血圧をきたすことになる。体液貯留は米国で600万人に認められるが、腎不全やうっ血性心不全などの疾患で生じるもので、米国で年間350億ドル以上の費用がかかっている。しかし、MRI機器などの現行の撮像技術は高価で、病院でしか利用できないため、ルーチン使用には実用的ではない。Lina Colucciらはそれに代わるものとして、ポータブルサイズの核磁気共鳴（NMR）センサーを用いた非撮像ツールを作製し、これにより体液とその環境について非侵襲的な評価が可能となった。このプラットフォームは、180個の磁石をから成る片側に装着されたNMRセンサーから成っており、末期腎不全の患者7人で用いたところ、脚の体液貯留を正確に測定でき、これらの結果はMRI機器および体脂肪・筋肉量を測定するためのFDA承認機器による結果と比較された。著者らは、このプラットフォームはポータブル型で使いやすいため、医師がベッドサイドで、大きな検査機器ではできない仕方で体液量のモニタリングを行えるようになると考えている。
###
Journal
Science Translational Medicine