News Release

ヨーロッパメンガタスズメは長距離移動に高度なナビゲーション戦略を使う

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

超小型追跡装置によって、夜間に移動するスズメガが進路維持のために風やその他の地形特徴に反応して絶えず進行方向を調整していることが示された。研究者らは、それは動物が移動中のナビゲーション行動に高度な体内地図ないしコンパスといった仕組みを使っていることを示唆していると報告している。この結果は、昆虫が季節移動でかなりの長距離を移動する仕組みを解明する新たな手掛かりになるとともに、複雑な移動戦略を使うのは脊椎動物だけではないことを示している。チョウ、バッタ、ガといった何兆もの移動性昆虫は毎年、大陸や山岳地帯、海、様々な環境条件の中を進む旅で地球を巡って膨大な距離をナビゲートしている。季節性の長距離移動については、個体群レベルではかなり解明が進んでいるが、個々の昆虫がそれをどうやり遂げているのかは依然として不明なところが多い。このことは特に、ヨーロッパメンガタスズメのようなヨーロッパとサハラ以南のアフリカの間の4,000キロもの距離を夜間に移動する鱗翅目昆虫に当てはまる。そのような夜間に飛行する小型動物をそれほどの長距離にわたって追跡するのは困難なため、個々のスズメガをその移動中を通して観察した例はない。それゆえに、スズメガが長距離に及んで直線的な飛行経路を維持するために使用する能力や行動は分かっていない。Myles Menzらはスズメガの背中に超小型の超短波(VHF)無線送信機を取り付け、飛行機でそれらの夜間の移動飛行を終始監視し、7匹については詳細にわたる追跡データを収集した。彼らは、スズメガは好ましい追い風に乗って一方向に飛ぶだけではなく、妨げとなるような風や地形特徴に遭遇しても特定の方向に進路修正し、意図した目的地への直線的な飛行経路を維持できることを発見した。Menzらによると、様々な風の状態の中で夜を通して一貫して直線的な飛行軌道と飛行速度を維持しているということは、スズメガが体内コンパスという仕組みを持っていることを示唆しているという。これは、その並外れた暗視能力と合わせて、スズメガが移動中に視覚ランドマークと地球の磁場を併用して長距離にわたるナビゲーション行動を行っていると考えられることを示している。

こういった動向に関心のある報道関係者の皆様へ。オオヨシキリが日中の飛行で地理的障害を越えて到達した高度を明らかにした2021年5月のScienceに掲載された研究で、これまで認められていなかった渡り鳥の行動が報告されています。これは夜間飛行の進化の説明に役立つと考えられます。


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