News Release

COVID-19に対するNIH主導の研究対応をレビューする

Reports and Proceedings

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

このPolicy Forumで、2021年末まで米国国立衛生研究所(NIH)の所長を務めたFrancis Collinsらを含む研究者らが、COVID-19パンデミックはまだ終わっていないが、「研究対応の強みと弱点について、また学ぶことのできるいくつかの教訓について、検討するのに早すぎることはない」と述べている。この領域における大きな成功の一つは、SARS-CoV-2ウイルスが初めて同定されてからわずか11ヵ月で、このウイルスに対する2つのmRNAワクチンの開発から緊急使用許可にまで漕ぎつけたことであった。他のワクチンのほとんどは、その開発に少なくとも10年かかっている。米国が主導したCOVID-19研究の取り組みにおけるさらなる成功には、臨床試験の多様性の改善やワクチン以外の治療薬の評価における優先順位付けが挙げられ、これによりモノクローナル抗体や低分子抗ウイルス薬の迅速な開発が可能となった。診断検査法の開発の合理化も極めて重要であった。これにより、決定的に必要とされたCOVID-19検査を迅速に開発し、一般市民の手にいきわたらせることとなった。その結果、SARS-CoV-2の伝播について理解し、これを抑える上で大きな役割を担った。このPolicy Forumの中で著者らは、継続して進行中の課題として、Covid-19後遺症(Long Covid)に対する理解を深めることなどについても言及している。著者らは結論として、突然発生した公衆衛生上の難題に素早くまた効果的に対応するために、いかに生物医学研究において個人レベルを超えた創意工夫や多大な努力が必要であったかに考察している。「たぶん、COVID-19が研究者コミュニティに対して教えてくれた最も貴重な教訓は、そしてそれがより広く社会に対するものであることを願うが、基礎研究と応用研究に対する共同の取り組みと継続的な投資の重要性である」と、Collinsらは記している。


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