News Release

抗HIV抗体の臨床試験からウイルスの回避および耐性のカギが明らかに

Summary author: Joseph Cariz

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

広域中和抗体VRC01は、HIVへの感染から人々を予防できる可能性のある予防投与候補として、これまで徹底的に調べられてきた。今回、南北アメリカおよびサハラ以南のアフリカで実施された2件の臨床試験のデータを用いた新たな解析から、この抗体が最初は強い保護作用を有するが、HIVの一部の株は治療が中止された後に依然としてブレイクスルー感染を引き起こし得ることが示された。今回の結果は、感染しやすい人々においてHIVを完全に抑制するため、またブレイクスルー感染を予防するためには、複数の種類の抗体を組み合わせることの重要性を示唆している。VRC01などの抗体は、最初は一般的に曝露される部位を介してHIVの感染能を阻止するようデザインされている。最近、VRC01は大規模な臨床試験へと進んだが、依然として進化を続けるHIVの無数の株に対して、臨床において意味のある保護作用を提供できるかどうかを検証する必要がある。その答えを探してAllan deCampらは、参加者に対して80週にわたりVRC01の注入を行った2件の試験HVTN 704およびHPTN 085のデータについて解析を行った。解析では、治療終了後80~104週目の期間に焦点が当てられた。その結果、VRC01は最初、同抗体に対して感受性が高いと考えられたHIV株に対しては保護作用を示し、保護効果は66.3%に達することが分かった。しかし、80週目以降、VRC01に対してより耐性が高いと考えられる株に感染していると診断される参加者がまだ一部おり、診断率はプラセボ群よりも高かった。deCampらは今回の結果について、HIV-1に対する広域中和抗体の今後の試験のデザインおよび解析にとって、例えば抗体注入の終了後長期にわたりHIV検査を行うことの重要性を含め、重要な意義を持つと述べている。


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