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Updates every hour. Last Updated: 17-May-2026 07:16 ET (17-May-2026 11:16 GMT/UTC)
21-Jan-2026
顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーモデルマウスの病態改善に成功
Kumamoto University
熊本大学の研究者らは、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD) の原因遺伝子DUX4 による細胞毒性に、骨格筋内への異常な鉄蓄積とそれに伴う鉄依存性細胞死フェロトーシス経路の活性化が関与することを見出しました。予想外に、FSHD マウスへの鉄投与は、骨格筋の異常鉄蓄積とフェロトーシス経路の活性化を抑制し、病態を劇的に改善しました。FSHD マウスにフェロトーシス阻害剤フェロスタチン-1( Fer-1)を投与すると顕著な病態改善効果が認められました。本成果から、鉄代謝やフェロトーシス経路を標的にしたFSHD の新たな治療法開発が期待できます。
- Journal
- Journal of Clinical Investigation
- Funder
- National Center of Neurology and Psychiatry, Japan Agency for Medical Research and Development, Japan Science and Technology Agency, Japan Society for the Promotion of Science, Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology, Japan, Takeda Science Foundation, Astellas Foundation for Research on Metabolic Disorders, Kumamoto University
5-Jan-2026
白血病ウイルスHTLV-1の新たな発がんプロセスを解明
Kumamoto University
本邦に感染者の多いヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)は、非常に予後が悪い白血病(成人T細胞白血病:ATL)を引き起こしますが、HTLV-1の発がん機構は充分にわかっていません。今回、HTLV-1に感染した細胞と白血病化したがん細胞を比較し、“がん細胞”に特徴的で重要なシグナル経路と標的分子を新たに発見しました。治療選択肢が限られている白血病に対する新たな治療法の開発に繋がる重要な知見です。
- Journal
- Proceedings of the National Academy of Sciences
- Funder
- Japan Agency for Medical Research and Development, Japan Agency for Medical Research and Development, Japan Agency for Medical Research and Development, Japan Society for the Promotion of Science, Japan Society for the Promotion of Science, SGH Foundation, Japan Science and Technology Agency
18-Dec-2025
核融合プラズマの遠隔リアルタイム予測制御を実証
National Institutes of Natural Sciences
世界で初めて、約1,000 km(往復約2,000 km)離れたスーパーコンピュータ上のデジタルツインを用い、核融合プラズマを遠隔リアルタイム制御することに成功しました。
磁場閉じ込め方式の核融合発電では、長い時間にわたって一億度を超える超高温プラズマを制御することが必要となります。しかしながら、核融合プラズマの複雑な挙動を予測して制御することは、物理モデルの予測精度及び計算速度の制約や未解明な事柄が多いことなどから挑戦的な課題となっています。研究グループはデータ同化と呼ばれる数理的技術を応用して、リアルタイムの計測情報に基づいて予測モデルを最適化することで予測精度を向上すると共に、その高速予測をもとに推定したプラズマの最適制御を行うシステムを開発してきました。
森下侑哉 京都大学大学院工学研究科助教、村上定義 同教授、釼持尚輝 自然科学研究機構核融合科学研究所准教授、舟場久芳 同助教、横山雅之 同教授、長壁正樹 同教授、石井康友 量子科学技術研究開発機構六ヶ所フュージョンエネルギー研究所部長、宮戸直亮 同グループリーダー、徳永晋介 同主幹技術員と上野玄太 情報・システム研究機構 統計数理研究所教授らの研究グループは、大型ヘリカル装置(LHD、岐阜県土岐市)※1と、核融合科学研究所と量子科学技術研究開発機構が共同調達した新スーパーコンピュータ “プラズマシミュレータ”(青森県六ヶ所村) ※2を、高品質・広帯域の学術情報ネットワークSINET6で接続。2万コアの占有計算と処理遅延の最小化により、LHDにおける遠隔地スパコンを介したプラズマのリアルタイム予測制御を実現しました。大規模実験施設と大規模計算機を往復2,000 kmのネットワークで結ぶこの方式は、核融合に限らず幅広い分野のリアルタイム制御の基盤となることが期待されます。
- Journal
- Scientific Reports