・ Na⁺-NQR酵素は、コレラ菌などの病原性細菌におけるエネルギー産生に不可欠であり、新しい抗菌薬の有望な標的として注目されています。
・ 研究チームは、改変した人工知能技術と大規模なスーパーコンピュータシミュレーションを組み合わせ、この酵素がナトリウムイオンを輸送する際に見せる、隠れた動的な構造変化を可視化しました。
・ その結果、ナトリウムイオンの結合と電子移動が精密な「二重の引き金」として働き、酵素の特定のサブユニットを段階的に変形させることで、ナトリウムイオンを細胞膜の内側から外側へ汲み出すことが明らかになりました。
・ このポンプ機構の解明は、細胞内のエネルギー変換分子機械を理解するための強力な計算科学的枠組みを提供し、標的選択性の高い抗菌薬設計の加速につながることが期待されます。